●半透明ボディのレンズ効果?
※シャックが付いていない「Xカディス」にも見えるし、ハックルが巻いていないエルクヘアカディスにも見えるこのフライ、何とも中途半端なフライではあります。でも実釣で使っておりそこそこの釣果を上げています。今回はセミトラVフィルムを用いたある試験に最適な形状だったので巻いてみました。もちろん、ボディはセミトラVフィルムで巻いてあります。今回はセミトラVフィルムで巻いたボディの水中での見え方についての考察エントリーとなります。
●ガラス瓶(コップ)などに水を入れ、巻き上がったフライを浮かべてみることは多くのフライフィッシャーが実践していることだと思います。タイイング好きのオッサンとしては、ご他聞に漏れず夜毎…でもないにせよ巻き上がったフライを水に浮かべ、斜め下から間抜け顔で覗き込んでは悦に入っておる次第ですが、セミトラVフィルムで巻いたボディの場合にある特徴があることを発見。ここに発表するに至りました。なにぶん学者でもない単なる素人なので、随分と間違った考察になるかもしれませんが、暫しお付き合いの程。 ●セミトラVフィルムだけでなく、半透明のホースヘアー(など)をスレッドの上から巻き上げても同様の結果、つまり大気中で見るときよりも水中の方がボディが明るく見えることは確認しています。セミトラVフィルムもホースヘアーも表面はざらざらしていますが、水の中に入るとざらざらの部分に水が均一に入り込んだ(覆った)結果、表面の平滑度が(大気中よりも)増し、半透明からより透明に近くなるようです。で、その結果同じ透明だとしても、光の屈折率の違う水とセミトラVフィルムの境目でプリズムのような効果(光の屈折)が発生し、セミトラVフィルム内部に光が集まり(レンズ効果)大気中にあるときよりもずっと明るく、見る方向、光の当たる方向の具合によっては輝くように見えることがあるのではないかと考えた次第でございます。 ※だからセミトラVフィルムで(ボディを)巻いたフライは、オサカナからすると誘目(見つけてもらい易い)効果が抜群なんですよ…とまでは言いませんが(笑)、水生昆虫の水中での写真を眺めているとどうも大気中に出てきたときよりも明るい色調に見える気がするのも事実(私だけかもしれませんが(^^ゞ)。ですから、レンズ効果によって明るさを増すボディ、オサカナから見て“違和感”を感じさせてしまうことが(ホンのちょっとだけでも)少ないのかもしれない…などと思って(開発者は自画自賛(^^ゞ)、水に浮かべたフライをあちこち角度を変えては眺めることが多くなってきました(笑)。
by godzilla2004
| 2007-05-16 23:39
| ●セミトラVフィルム
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Comments(6)
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kom2002 at 2007-05-16 23:56
おおっ!! 凄いですねぇ〜
素晴らしい考察です。因みに来月は大阪で学会があるので、考察考えないと(笑 水中での透け具合はとても魅力的ですね。魚がライズする前に自分がライズしてしまいました(爆 参考に巻いてみたいと思います♪
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godzilla2004 at 2007-05-17 00:37
Kom2002さん、こんばんはっ!!
出来立てホヤホヤのエントリーに早速のコメント、有難うございます。ナカナカに理論派のオッサンでしょ!(笑)。本当はもう少しピントが合った写真で解説したかったんですが、いつも慌てちゃってダメですね。でも、このレンズ効果については続編もエントリーする予定ですので、ご容赦ください。 サンプルに使ったフライ、シンプルで巻き易く効果もそこそこナイスですから一度お試しください。それにボディの沈み具合は写真の角度を保ってくれますので、あんな角度が必要な場合に是非!Xカディスからシャックの装飾?を取ったパターンなんですが、名前はつけてありません。意味なく「メイドX」なんていかがでしょうか(笑)。 大阪で学会ですか!名古屋に途中下車ってご予定はないのですか?。石徹白は名古屋駅から2時間足らずですよ~(笑)。
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dadlife at 2007-05-17 08:55
godzillaさん、おはようございます。(^^)
セミトラVの強みは、細いボディーが巻ける、出来上がりが本物みたいに艶かしい、そして透過するって言うのが自分の感想です。 ライトパターンが作り出す本物の透過性は真似したくとも真似できない。そこでセミトラVを使えば、それが作れるって言うのはやっぱ強みだと思います。より本物に近い情況で、お魚を騙せる(アピールする)点では素晴らしいマテリアルであることは事実だと思います。
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godzilla2004 at 2007-05-17 12:24
dadlifeさん、こんにちはっ^^!
おっしゃる通り“透過性”というのがキモですね~。自らの体形とは裏腹に(フライに関しては)細身のボディが好きなんですが、ただ細ければ良いってものでもありませんからね。透過性を追求してしまった所以です。 とまぁ自画自賛はこれくらいにして(笑)、出来上がったフライを水に浮かべて観察すると思いがけない発見があり、楽しいものですね~。妄想が膨らみっぱなしとなります(笑)。
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N
at 2007-05-19 18:32
x
godzillaさんこんにちは。
半透明のボディ-に斜めに傾いて浮く水中姿勢・・・でっかいフローティングピューパ(またはフローティングニンフ)にも見えなくはないですね。 あるいは、スティルボーンタイプにも見えなくもないですし・・・非常に妖しい(笑) でもこの姿勢は魚にとっては食べやすい状態であることは間違いないと 思われます。
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godzilla2004 at 2007-05-20 18:00
Nさん、こんにちはっ!!
でかいフローティング・ピューパって感じですね(笑)。このフライに限らず、ヘアウィング型フライはボディ部が完全に沈んだハンギング状態になり易いよう、そこが時として効果的である場合も…なんて勝手に思い込んでいます(笑)。おっしゃる通り、捕食し易い姿勢で流れますから、フッキングも良好ですしね。そんなわけでヘアウィング型のボックス内占有率には高いものがありますよ~(^^ゞ。
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