<   2008年 08月 ( 2 )   > この月の画像一覧
★Nostalgic Creek
e0057274_16414131.jpg
★その石段を上り切ると小さなお社がある。小学生の頃は石段の途中の木にとまった蝉を捕まえることに夢中になり──息を切らせることもなく──知らぬ間にそのお社まで辿り着いたものだったが、数十年後の私には相当ハードな上りとなった。お社を目指して一歩一歩踏みしめて行く石段の左側には小さな流れがあり、そこは中学生の頃に初めてアマゴなる渓魚を…短い渓流釣り用の竿で釣った流れでもあった。息を弾ませ、吹き出す汗を拭いながら小さな本殿に一礼し、上って来た方向から(お社を挟んだ)反対側に続く杣道を更に30分程歩くと、石段の始まる地点からは想像もできないほど水の量が増え、夏草に覆われて流れそのものは確認できないけれど、流水が岩に当たって響く水音が蝉の鳴き声に勝り、迫ってくる。

★ネオプレーンのソックスにウェーディングシューズを履き、フライボックス一つと最少限のタックルだけをシャツの(両側の)胸ポケットに入れただけの軽装──ちょっとした“トレッキングごっこ”──で訪れた懐かしい谿は数十年前とまったく変わらない水音で迎えてくれた。

e0057274_16422394.jpg
★お目当てはこのポイント──山の中腹に広がる(棚)田に水を引くために途中枝分かれしているこの渓は、ある地点を過ぎた上流から──釣りが、(余り快適ではないにしても)フライフィッシングが楽しめる流れに変貌する。(とうの昔に過疎化の波が押し寄せた後ではあるがそれなりに)人家が点在する神社の入り口(鳥居のある)アタリでは想像もできない程に…。中学の頃、その村に住む親戚(本家とも言う)のおにいさんが、短い竿、オモリも付けない短い仕掛けの先に付いた鉤に生きたジョロウグモを付けて釣り上げてくれたアマゴ(の美しさに)息を飲んだことが今更ながらに思い出される。この谿は炭焼きのヒト達、木こりのヒト達が随分昔に放流したアマゴがひっそりと流れに潜んでいる流れでもあった。

e0057274_16431825.jpg
★遠い昔の記憶そのままの(キレイな)アマゴは何十年もの間変わらぬ血筋を受け継ぎ、然程大きいとは言えないポイントから(運が良いと──つまりストーキングに失敗しなければ)次々とおおらかにフライに飛び出してくれた。使用したフライは、遠い昔“ふっとばし”でアマゴを釣ってくれた親戚のおにいさんに敬意を表して“私製スパイダー”(笑)。フッキング性能は最悪だったが、それなりに楽しませてくれた。故に(ランディングネットは持って行かなかったけれど)ネットインに成功したのはフライに出てくれた数の2割程度。

★この谿に潜むアマゴは大きくても7寸止まり。それ以上のサイズのアマゴを釣ったことはないし──何しろこの谿を訪れたのは20年以上も前のこと──相当上流まで釣り上がったその頃も(この日も)イワナを釣ったことはない。鮎釣りで賑わう本流筋には大量の鮎が放流されている筈だが、こんな“忘れ去られた”ような谿にアマゴの(成魚)放流をしているとは寡聞にして知る由もないが、アマゴの姿を見れば、この谿で生まれ育ったことは間違いないトコロ(だろう)。──それがどうしたって問われれば返す言葉もないけれど、その流れで生まれ育った渓魚を狙うコトは私にとっての(フライフィッシングに求める)付加価値の一つであることも事実──というわけで、数尾のアマゴをデジカメで撮影、帰路に再び通り抜けさせてもらった神社ではしっかりと(二礼、二拍手、一礼で)参拝し、数時間の“トレッキングごっこ”と“ボサを掻き分けつつ…のフライフィッシング”で、少々ガタの来た膝を庇いつつ、小さな流れの中を縦横に泳ぎ回ったアマゴの小気味良いファイトを反芻しながら石段を下りていく私を囲む虫の音は、もの悲しく夕暮れを告げる“ヒグラシ”に代わっていた。

+++++++++++++++++++++++++++++++++++


※先週までの“お盆休み”はどこにも出掛けない三日間を過ごしておりました(出掛けた先は書店とコンビニくらい…)。オリンピック観戦と読書…そして最小限のプアーな食事だけでダラダラと過ごした三日間、ソファーに寝転んでテレビを見ているうちにいつの間にか眠ってしまったことも度々。今回の釣行記はその時に見た“夢”を思い出して(都合良く)脚色しているだけかも知れません。が、怠惰な休日ばかりでは…と出掛けた(両親の)故郷、父親の運転する車で連れて行ってもらっていたあの日々…見聞すること全てを新鮮に感じ、遊んでいた頃に(一時的にせよ)戻って純粋且つ無心にフライフィッシングを楽しみたくなったことも事実です。故にいつもの文体も(余り好きではない私小説風に)変え、カテゴリーも“フィクション”とさせていただきました。




e0057274_2136521.jpg
▲丁度三年前の8月に拙ブログを始めました。最近はエントリーする頻度が激減し、何かとご心配をかけてしまっているコトも否定できませんが、本人は至って元気で毎日を過ごしておりますので──メール、直電等で当方の近況なぞ問い合わせくださった全国に散らばる数名の拙ブログ・ファン(?)の皆様──ご安心ください。なんて余談はさておき、丸三年──453回目のエントリーまで続けてくることが出来たのは、ひとえに拙ブログをご覧頂いている皆様のお陰と感謝しております。これからも釣行記主体で拙ブログは継続していくつもり故、(エントリー頻度に関して以前のような勢いは取り戻せないにしても)ご愛顧の程、宜しくお願いする次第です。
[PR]
by godzilla2004 | 2008-08-25 16:55 | ★イベント/フィクション
■夏の石徹白プラス…
※石徹白キャッチ&リリース区間へ向う桧峠を登り切ったトコロの出店で、今シーズン初めて石徹白とうもろこし(あまえんぼう)を食べ、図らずも「夏の石徹白」を実感したMM/MDさんと当方、スキー場前駐車場に車を停め石徹白キャッチ&リリース区間の様子を見ます。少々渇水気味の流れの中に元気良く泳ぐ多くのイワナ、アマゴを見付け、直ぐにロッドを振ることになってしまいます。

e0057274_912337.jpg■ですが、この日の目的地(渓)は、石徹白の谿。駐車場前プールで渓魚を弄んだのか、弄ばれたかは別にして、1時間程度でそこでの釣りを切り上げて石徹白の支流(谿)に向かいます。抜群の渓相にほくそ笑みながら堰堤を越えますが、渓魚からの反応は最少限。フッキングすすらママならない状況に不安がよぎり始めた頃、目前に現れたのは「滝」…滝を越える(巻く)ことが出来そうな斜面は見付けましたが、ここで無理をしても…なんて弱気になったのか、Uターンすることになりました。写真はMDさん(左)とMMさん。

☆余談ですが、石徹白とうもろこし(あまえんぼう)は、冒頭に記した通り桧峠を上り切ったトコロ(満天の湯への入口)の出店(?)でも買えますし(醤油を付けて焼いたとうもろこしも…)、石徹白地区内を走れば、各農家の軒先には[とうもろこし有り〼]なんてノボリが出ていますので、お好きなトコロでご購入ください…と前回予告した石徹白とうもろこしの詳細情報でした…。

e0057274_9134857.jpg
▲無理をせず、キャッチ&リリース区間に戻る気になったのは、こんな(秋色に染まった?)アマゴの活性が高かったがタメ。流れの中にはイワナの姿も見付けることができましたが、少々高めの水温の影響か、フライに対して積極的行動に出てくれるのはアマゴが多かった日でもありました。

e0057274_915596.jpg
▲これは“中空エクステンデッド・ボディ”が特徴の“ブナ虫(要するに毛虫)”を模したフライです(このフライは中空ボディ効果でキャストし続けていてもまず沈むことはありません)。普通に浮かせてドリフトさせてもアタックはしてくれますが、この日の渓ではフッキングに至らないことが多く、最後はショットをかませて強制的に沈め、ようやくフッキングに持ち込めました。何度も噛まれたタメ?ハックルを止めていたスレッドが切れたようで、ハックルの一部が立ってしまっております。が、こうなった後も(浮かせても沈めても)効き続けてくれました^^;)。

e0057274_916059.jpg
▲キャッチ&リリース区間最下流部から釣り上がってきたMDさん。そしてそれを眺めるMMさん(橋の上)。

e0057274_9113341.jpg
▲対岸際の流れの中には下流のダムからさしてきたと思われる色白のアマゴ(推定体長9寸)が数尾悠々と泳いでおり、時間を忘れて狙いますが、まったく歯が立ちませんでした(笑)。釣り上がることができたのは、サイズが小さくなったアマゴばかり…。

e0057274_9143740.jpg


■この日は、今シーズン良い釣りをさせてくれたとある渓で(締めくくりとして)イブニングタイムを過ごすことになっており、随分と早い時間に石徹白を後にしてその渓へ向います。…石徹白のイブニング、昼間の状態から類推する限り何かが起りそうではありましたが、諸般の事情(後述)から当初より渓を変えることに決定済みでしたので…。

e0057274_917333.jpg
▲その渓でイブニング・ライズを待つ間、色付いた空を撮影(写真右下に同じように空を撮影するMM/MDさんが確認できます…かな?)。キレイな夕焼けでございました。

※今シーズン良い思いばかりを体験させてくれたその渓は8月になるとアブ(オロロ)の出現が予想されるトコロでもあります。この日のイブニング、フタバコのハッチが散見できる程度でフラットなプールでライズリングが雨が降るごとく発生…とは行かず、流れの中から数尾のイワナ、アマゴを引きずり出しただけに留まりました(全部をネットインできたわけではありません*笑)。で、予想通りアブにはしっかりと付きまとわれ、防虫剤の効力が水に濡れることで落ちてしまう左手の薬指と小指が刺され(噛まれ)てしまいました。直ぐに処置をしましたし…腫れる体質ではありませんので大事には至りませんが、アブの脅威を我慢してまで釣りに出向くことはできません^^;)。少なくとも9月中旬まではこの渓を訪れることはない…でしょう。ということで、今までお世話になったこの渓にココロの中で御礼申し上げ、車内に入り込んできたアブを退治しながら帰路についた次第です。
[PR]
by godzilla2004 | 2008-08-03 09:18 | ■フライフィッシング



シロートの悦楽的釣り修業を綴る…イチから見直し“諸行無常”的毛鉤釣
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31
カテゴリ
以前の記事
検索
フォロー中のブログ
お勧めHP&ブログ
最新のトラックバック
峠川への初詣 〜4月20..
from 釣り三昧・猫三昧
think about …
from taro's magazin..
ニンフにトライ!・・・ゴ..
from スマイル Days
自戒
from taro's magazin..
古い友人との再会
from 芦毛牝馬の馬耳東風
FF誌に載ってます
from 「別誂石徹白セット」イトシロ..
秋の峠川へ 〜9月22日..
from 釣り三昧・猫三昧
メイフライを「らしく」巻..
from スマイル Days
メイフライを「らしく」巻..
from スマイル Days
Day of curry
from terry's FlyFis..
ライフログ
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧